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2007-4-22 21:42
讃辞と弁解と
トロツキーのレーニン追想録は、日本では一九六二年に『世界ノンフィクション全集30』(筑摩書房)として出されたのが最初で、一九七二年にはこれに「若い日のレーニン」を加えたものが河出書房新社から出版されている。 本書は六二年版を文庫本として再発行したものだが、底本となっているのは河出書房新社版と同じく一九二五年発行の英訳版である。ところが森田成也氏の注記によれば、この英訳版にはロシア語原著の誤訳に加え、経済や左翼運動に無知であるが故の用語の誤りが多々ある(例えば、「搾取」という概念を理解せず出てくる度に違った訳にしているなど)。 その後、ドイッチャーの伴侶、タマラ・ドイッチャーの新訳(英訳)が出たり、ロシア語原著が再刊されたにもかかわらず、日本語訳はどれも最初の英訳版によっているため「かなり珍妙で、とんでもない誤訳を多数含んでいる」とのことだ。ただ、森田氏の注記でその主要な部分が正されているので、この文庫版は一定の積極的な意義をもつと言えよう。
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