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林紘義著作集第四巻・観念論的・宗教的迷妄との闘い(1999年)

スターリン体制から「自由化」へ―現代「社会主義」体制論 国家資本主義の内的「進化」のあとづけ (1972年)

宮本・不破への公開質問状―ハンガリー事件・スターリン批判・ポーランド問題について (1982年)

我々の闘いの軌跡―“左”右の日和見主義に反対して 栗木伸一評論集 (1979年)

新たな労働者党の建設をめざして―吉岡直人遺稿集 (1974年)

資本主義の民主的改良か社会主義的変革か―日本共産党批判 (1974年)

ジャガノートの車輪の下で―苦悩し闘う労働者たち (1978年)

労働者派・社会主義派の代表を国会へ!―マル労同は第34回衆院選を闘い抜く (1976年)

革命的社会主義の旗をかかげて―マル労同は選挙斗争をどう斗うか (1975年)

破産した“革新”幻想―美濃部都政8年の総括 (1975年)


石原オリンピック

『海つばめ』第1069号2008年5月18日【草枕】

 チベット反乱、聖火リレー騒動に続いて今度は大地震と泣きっ面にハチの北京オリンピックだが、実は石原が3期目の最大課題と位置づける2016年のオリンピック東京招致運動もいよいよ本格化する。IOC(国際オリンピック委員会)が6月に候補都市を数カ所に絞るからだ。
 候補地選定には、当地の盛り上がり具合が大きく左右するというので、この間、学校やPTA、町会や自治会などを動員しての署名集めなどにシャカリキの石原だったが、都がやった500円謝礼付きの世論調査でも賛成は6割ほどでさっぱり。にもかかわらず今年度予算には当初計画の3倍の150億円もの招致経費を計上した。言うまでもなく、候補地になったら、長野オリンピックで国際的な非難を浴びたJOC委員へのあの金に糸目をつけない接待攻勢をまた繰り広げようという魂胆だ。
 もちろん、オリンピックが来なければこの150億円はパーであって、破綻確実の新東京銀行に先頃400億円もの追加の賭け金をつぎ込んだばかりだというのに、またぞろこの新たな博打に巨額の税金を賭けようというのである。お台場カジノ構想は挫折したが、この根っからのヤクザ者は都民のカネで賭博にふけるのだ。
 都の三下奴(担当課長)は招致に失敗しても「経費はレガシー(遺産)として残る」とうそぶいているが、一体どんな遺産が残るというのか。石原はオリンピック招致の提案理由をこう語っている。「このごろ日本は元気がない。周りの国からなめられている。『日本をなめたらあかんぜよ』という表示にオリンピックをやりたい」云々。
 要するに「遺産」などと言えば聞こえがいいが、こうした俗悪で反動的な国家主義、民族主義を煽り、鼓吹すること以外の何物でもない。他にあるなら、挙げてみよ。
 近代五輪の創始者クーベルタンが死に臨んで「生まれ変わったら、今度はオリンピック廃止のために生涯を捧げたい」と語ったという逸話がある。真偽のほどは定かでないが、今の国威発揚と商業主義に堕した現状を見れば、きっとそう言ったに違いない。
(WM)

日本の富豪40人

『海つばめ』 1069号(2008.5.18)「飛耳長目」より

★最近、米経済誌フォーブス(電子版)による「日本の富豪40人」が発表された★1位は任天堂相談役の山内溥で8112億円。同社では家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」などの爆発的ヒットで保有自社株が上昇し、昨年の3位から一気にトップに躍り出た。第2位は昨年首位だった貸しビル業・森トラスト社長の森章(8008億円)。そして第3位が大手パチンコ機メーカー、SANKYO取締り相談役の毒島邦夫(5616億円)と続く。20位までに金貸し業の武富士創業者夫人(10位、3224億円)、アイフル社長(16位、1820億円)、プロミス創業者(18位、1768億円)、アコム創業家兄弟(19位、1716億円)が入っていることが目立つ★最も若い日本の富豪としては、37位に会員制サイトの最大手ミクシイ社長の笠原健二(770億円)が名を連ねている。笠原は昨年、株式を上場し、富豪40傑にランクされた★ゲーム機やパチンコメーカー、そして消費者金融、ネットを利用して趣味や興味を同じくする人たちに交流の場を提供する業者といった連中が何千億、何百億という巨額の財産をもつ富豪に数多く名を連ねているが、彼らの企業は娯楽やギャンブル機械の製造、貧しい大衆に高金利でカネを貸し利子をむさぼるといった社会を支える生産とはかかわりのない企業である。これらの企業は生産的企業の労働者が産み出した富に依存している。そして今やこうした企業が栄え、もてはやされ、そのオーナーなど大株主連中が膨大な富を手にしているのである★まさにこれは、頽廃し、腐朽性を深める日本の現状を象徴している。
(騏)


聖火リレーと中国の愛国主義

『海つばめ』 1068号(2008.5.4)「飛耳長目」より

★長野の聖火リレーが終わった。聖火ランナーの前後左右に百人近い警備員が取り囲み、3千人の警察官を繰り出しての厳戒態勢の中で行われた★今回異様に目立ったのは、北京オリンピックを応援する中国の五星紅旗であった。中国人留学生を中心に4千人が沿道に繰り出し、チベット支持者と小競り合いを繰り返した。もともとは中国政府のチベット弾圧への抗議行動が問題になっていたが、この数千人の部隊は五星紅旗を林立させ、人数で抗議行動を威圧するかの様相を呈していた★そしてこの動員を呼びかけたのが、中国大使館であった。2千円の旅費を除く費用を負担するとし、国内の留学生に動員を呼びかけた。「北京がんばれ」、「チベットは中国のもの」「弾圧していない」とアッピールしていたが、それはそのまま中国政府の立場でもあった★こうした過剰ともいえる中国愛国主義は、中国国内の愛国主義の高揚と呼応している。フランスのチベットをめぐる人権発言に対し、「フランスは口を閉じろ」といった議論が巻き起こったり、カルフールへの不買運動が広がった。冷静な対応を呼びかけるニュースキャスターに「民族の裏切り者」といった非難がネットで浴びせかけられた★13億の人口を擁し、“世界の工場”として、政治的経済的強大国として登場し始めた中国にとって、北京五輪の成功には国家の威信がかかっている。そのためには、愛国主義、民族主義が徹底して利用されなくてはならない★日本はもちろん中国の愛国主義、民族主義は今や徹底して反動的なものである。それに対抗できるのは労働者の国際主義のみである。
(山)

映画 『靖国』

『海つばめ』第1067号2008年4月20日 【飛時長目

★ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI」の公開予定を前にして、東京や大阪では上映を中止する映画館が続出した。昨年末、『週刊新潮』がこの作品を「反日映画」とした記事を掲載したのをきっかけとして、右翼の妨害もある中で、自民党の国会議員が、文化庁に対して国会議員のための試写会開催を要求、政府出資の基金から映画作成へ助成金が支出されたことを問題視する発言を繰り返したことが、上映中止の背景となっている★攻撃の先頭になっているのは、安倍元首相や「つくる会」とつながりが深い稲田明美であり、南京大虐殺や沖縄「集団自決」の軍関与を否定してきた札付きの反動議員である★稲田は、映画が南京事件や小泉首相の靖国参拝違憲訴訟を取り上げていることなどをあげて「反日」の「政治宣伝」映画だとして、助成金の返還を要求している★稲田は事前の試写会を求めたことについて「検閲の意図はない」「私たちの行動が表現の自由に対する制限でないことを明らかにするためにも、上映を中止していただきたくない」と言っている。だがこれが偽りであることは、議員の働きかけを受けて中心的な登場人物である刀匠が態度を一変させ、李監督、製作会社、配給会社に対して登場場面のカットを求めたことにも明らかである。また稲田らに呼応して靖国神社も境内の撮影は許可手続きに違反するものであり、内容も「事実誤認を含む」として映像の一部削除を要求している★権力を傘にした稲田らの行動は「事前検閲」そのものであり、彼らの意に沿わない映画上映を中止させようとする策動である。
(騏)

大江『沖縄ノート』訴訟

『海つばめ』第1066号2008年4月6日 【飛時長目

★沖縄の座間味島、渡嘉敷島の元戦隊長が『沖縄ノート』の著者である大江健三郎らに対し、「集団自決」の命令は出していないと名誉毀損と損害賠償を求めていた裁判の判決が出た。大阪地裁は、「集団自決」に「日本軍が深く関わった」としてその訴えを退けた★この判決に対し、原告側は軍が関与したという事実をもって、隊長が命令を出したというのは論理の飛躍がある、命令があったという証拠を出せとわめいている★だが、6百人もの人々が「集団自決」した問題にとって、命令の証拠があるかどうかは本質問題ではない。軍によって住民が「集団自決」に追いやられたという証言等は山ほどあり、それで十分だろう★たとえ、隊長が直接に命令を出していなかったとしても、軍の強制によって「集団自決」が起きたという事実は何も変わらない。彼らは、戦隊長の命令があったかどうか、その証拠があるかどうかという些末な論点で争い、それによって日本軍が住民を「集団自決」に追いやったという犯罪そのものを消し去ろうとしている★原告とそれを支援する「つくる会」の学者たちは、住民が援護法の補償金をもらうために軍の強制を主張したとか、命令を出したのは村の助役だとか、汚い屁理屈を並べ立てた★だが、援護法についていえば、それが制定される以前から強制が語られていた。後者は、軍による専制的な支配と関与を忘れて集団自決を「愛国美談」「殉国死」に仕立て上げる途方もない議論である★判決は命令について、伝達系統などはっきりしないと判断を保留したが、そんな悠長ことを言っているから反動がのさばるのだ。
(山)


“礼節”を欠く者

『海つばめ』第1066号2008年4月6日【草枕】

 韓国では、一九八〇年代に始まる“民主化”時代の揺れ戻しで、今や反動思想、保守思想がもてはやされているが、その一つに、「歴史の見直し」がある。
 そしてそれは教科書にも反映され、李承晩や朴正煕らの狂暴な独裁にも意義があったとか、経済的発展を保証したとかいった“見直し”が進められ、それとともに、日本の植民地統治にも、身分的社会を掘り崩すとか、工業化のきっかけになるなど、一定の意義があった、といった記述も現われた。
 まさに「韓国版・“扶桑社”教科書」というわけである。
 そしてこうした傾向はさっそく日本の反動どもに利用され、「それ見たことか、韓国でさえ日本の植民地支配にも意義があった、韓国の“近代化”を促進したと評価されているのだ、何でも日本のやったことは悪いとする“自虐史観”はここでも否定された」といった主張が振りまかれている。
 しかし韓国の一部の世論が「ひどい時代に見える過去にも積極的な契機はあった、日本の支配も歴史的に見る必要がある」と主張するのと、日本の反動が「日本の朝鮮の植民地支配は正当だった、朝鮮のためになった」と言うこととは根本的に違っている。
 韓国の主張は、日本による朝鮮の植民地支配も、結果として古い朝鮮を粉砕した面があると評価し、自らの歴史を客観化しようという試みだが、しかし同じことを、かつて朝鮮を植民地化し、野蛮に抑圧し、収奪した方が恩着せがましく口にすべきでないのは自明である。戦前の日本の資本家や軍人はただ自らの利益と利己主義のために朝鮮を武力で支配し、収奪したのであって、朝鮮人のためを思ってそうしたのではない。
 だが、軍部や資本家たちのどんな悪辣行為までも弁護する国家主義の恥知らずの連中は、韓国にも日本の植民地支配の意義を認める人々が出てきたと、まるで鬼の首でもとったかのはしゃぎようである。
 ここには、反動どもの卑しい本性が、その“品格”や“道徳性”が、つまり隣国民に対してさえ“礼節”を完全に欠いても平気な野卑ぶりが暴露されている。
(ひ)

憲法踏みにじる石原・都教委

『海つばめ』第1065号2008年3月23日 【飛時長目

★また卒業式、入学式の時期がやって来たが、欝々の気持ちを抱く先生や、卒業生、入学生の親も多い。言うまでもなく、日の丸・君が代の強制ゆえ、である★都教委のボスどもは、今年も日の丸・君が代の強制に異を唱える教師は断固として処分すると居丈高である。それでいて、自分たちは教師や生徒や父母の思想・信条の自由を制約してはいない、ただ都の職務命令や式典の“秩序”に従えと言うにすぎないと強弁する★しかし地裁で、都の日の丸・君が代の義務化は違憲であるという判決が出たことからも明らかなように、職務命令と憲法とどちらが“上位の”法律か、どちらが重要かといえば、答えは自明である。国家と国民のあり方の根底を規定する憲法と、たかが職場規律のための“命令”では、その重さは比較するのが恥ずかしいくらいだ★だが石原もその「虎の威を借りるキツネ」の都教委も、憲法など全くどうでもいいかに、また日の丸・君が代法を成立させた国会で、当時の小渕首相が「教育現場での思想・信条の自由を保障する」とあんなにも繰り返して約束したことなどまるでなかったかに振る舞うのである★つまり石原らは憲法も法律も国会の首相発言も、実際には一切どうでもよく、また国民の思想・信条の自由を踏みにじっても平然として恥じないのである。自らの権力意思と野望こそすべてというわけだ★こんなにも卑しく、厚顔無恥で、頽廃して行く権力者たちによって導かれる日本は、一体どこに向かっているのか。今こそ卑しい石原やその手先のキツネどもを一掃し、陰欝な“邪気”を吹き払って、都の教育を晴朗にすべき時である。
(ひ)


チベットの反乱

『海つばめ』第1065号2008年3月23日【草枕】

 チベットに反乱勃発のニュースを聞いて、「やっぱり起こったか」の思いとともに、昨年10月に放映されたNHK「激流・中国」のチベット編「聖なる地に富を求めて」に映し出されたいくつかの場面が鮮明によみがえってきた。
 番組は、一昨年7月に北京とラサを結ぶ青海チベット鉄道が開通したのを機に、観光開発などで一山あてようと資本と企業がからどっと押し寄せるなかで、その1つの典型である大手ホテルを取り上げ、そのオーナーのまさにえげつないとしか言いようのない経営ぶりを描いたものである。
 このオーナーはホテルを「チベット民族資料館」を兼ねるものにするとのふれこみで、村々の貧しい農家(年収2万円そこそこ)を回って古い仏像や民具などを札束で農民の頬をたたいて買い集めるのだが、実はその本当の目的はそれらに10倍もの値を付けて欧米や日本の宿泊客に売ることにあった。先祖伝来の仏像や仏具をすべて売り払ってしまい、何もなくなった仏壇を見上げて、呆然自失のていの老婆。
 さらに寺院の坊主を口車に乗せ、ホテルに呼び寄せてチベット仏教の儀式を「ツァー向けのナイトショー」に仕立て上げる等々。これにはさすがに現地の支配人もとまどうが、オーナーは現地の人々の感情など一顧だにせず、集客のためなら手段を選ばぬ強引さだ。そして、仕上げは現地人従業員に対する無権利状態での徹底的な搾取。最後の場面は、恣意的な査定で賃金を半減され、憤激で辞めてしまう青年の姿だった。
 巨大なマンモンの露骨な洗礼を受け、その傍若無人ぶりに動揺し、そして怒る民衆。今回のチベット反乱の根底にあるのは強行的な中国の資本主義的発展に痛めつけられる民衆の反発(中国全土の労働者人民に多かれ少なかれ共通の)であって、単なるダライラマのチベットへの郷愁や偏狭な民族主義だけではないだろう。
 毎朝、朝礼で「団結、服従、高効率発展」を大声で唱えさせられていたあのホテルの労働者たちは、そして職を辞してしまったあの青年は、果たしてどうしているであろうか。(WH)


原爆正当化論の「克服」

『海つばめ』第1048号2007年7月29日

 久間元防衛相の原爆「しょうがない」発言の後、米国の元軍人などの「原爆投下がなければ、戦争はさらに一年も一年半も続き、米兵百万人と、それ以上の日本人の命が失われた」という発言も伝えられ、日本の“世論”は「原爆を正当化するのか」とわきたった。
 しかし日本の“世論”なるものは、決して久間や米国の発言を論理的に克服したのではなく、単に感情的に反発したにすぎなかった。


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反動知識人が県民を誹謗――「集団自決」で虚偽証言をしたと

『海つばめ』第1047号2007年7月15日

 沖縄のまさに“全県一致”の広がりにおいて、「集団自決」の事実についての教科書の叙述を削除した文部科学省の検定に抗議し、その復活を求める決議を行った。
 こうした動きに対して、つくる会にたむろするえせインテリどもは、「情緒過剰的」な反応であって、県民の多くの証言は信用できないとわめき、その証拠をいくつか上げつらっている。


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猪瀬直樹お前もか

『海つばめ』第1046号2007年7月1日
 猪瀬直樹が、石原都政の副知事に就任するという。
 一体猪瀬は何を考えているのか。石原都政の幹部になり上がるということは、石原都政と石原政治に共同の責任を負うということであり、石原の奴隷になり、石原と同様の権力主義にかぶれることである。副知事就任には、猪瀬の個人的な野心以外の何ものも見出すことができない。


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生徒に靖国礼讃のビデオ――青年会議所が鑑賞運動

『海つばめ』第1045号2007年6月16日
 「大東亜戦争は自衛のための戦争だった」「一緒に靖国神社に行ってみない?」――こんなセリフが交わされるDVDアニメが、教材として教育現場で使われている。
 このアニメのタイトルは『誇り――伝えようこの日本の歴史――』。日本青年会議所が中学生向けに作成したもので、これを教材とした近現代史教育学習が、文科省の「新教育システム開発プログラム」として認定されたのである。


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