http://mcg-j.org
新着アーカイブ
プレカリアートのメーデー
(2008/5/20 00:07)
石原オリンピック
(2008/5/20 00:05)
日本の富豪40人
(2008/5/19 23:57)
秦尭禹著 『大地の慟哭 中国民工調査』
(2008/5/12 00:26)
聖火リレーと中国の愛国主義
(2008/5/12 00:17)
雨宮処凛 『生きさせろ』 を読む
(2008/4/26 23:39)
映画 『靖国』
(2008/4/26 23:36)

COUNTER
Total:

新着コメント
新着コメントはありません

新着トラックバック
新着トラックバックはありません


林紘義著作集第四巻・観念論的・宗教的迷妄との闘い(1999年)

スターリン体制から「自由化」へ―現代「社会主義」体制論 国家資本主義の内的「進化」のあとづけ (1972年)

宮本・不破への公開質問状―ハンガリー事件・スターリン批判・ポーランド問題について (1982年)

我々の闘いの軌跡―“左”右の日和見主義に反対して 栗木伸一評論集 (1979年)

新たな労働者党の建設をめざして―吉岡直人遺稿集 (1974年)

資本主義の民主的改良か社会主義的変革か―日本共産党批判 (1974年)

ジャガノートの車輪の下で―苦悩し闘う労働者たち (1978年)

労働者派・社会主義派の代表を国会へ!―マル労同は第34回衆院選を闘い抜く (1976年)

革命的社会主義の旗をかかげて―マル労同は選挙斗争をどう斗うか (1975年)

破産した“革新”幻想―美濃部都政8年の総括 (1975年)


雨宮処凛 『生きさせろ』 を読む
『海つばめ』 第1067号2008年4月20日より

 「プレカリアートのジャンヌダルク」の異名を持つ雨宮処凜の『生きさせろ――難民化する若者たち』を読んだ(プレカリアートとは Precario=「不安定な」と proletariato=「プロレタリアート」のイタリア生まれの合成語)。
 フリーター、パート、派遣、請負など今や1600万人を超える非正規労働者の労働と生活と闘いを描いたもので、彼らのおかれている実態を生々しく伝えていているが、その一節に「愛国心とフリーター」というのがあって興味深かった。
 「社会のせいにしたくない」――これは雨宮がフリーターからよく聞かされる言葉だそうだ。雨宮は言う。
 「この言葉を聞くたびに私は事態の複雑さに思わず頭を抱えたくなる。……自己責任論が大手を振ってまかり通るなか、自分自身の状況を社会にも問題があるとすることはあまりにも勇気がいる」
 「自己責任論」の洪水のなか、「プライド」も働いて、彼らは自分の置かれている非人間的な状況をストレートに「社会のせい」にできず、また「自分が声を上げたところで何かが変わるなんていう、社会に対しての最低限の信頼すら持」てないところにまで追いつめられてしまう、というのだ。
 雨宮はインタビュー中、あるフリーターが口にした「もっと貧しい国のことを思うとだいぶありがたい」という言葉を引き、これに自分の過去を重ね合わせてこう続ける。
 「私自身、まさにまったく同じことを……。自分が貧しくても、不安定でも、まぁアフリカなんかの飢え死にしているような人にくらべればだいぶマシだ、と思っていた。そう思わないと自分の状況を肯定できないからこそ、そうした。自分自身について、せめて幸福だと思えることが、とりあえず『先進国である日本に生まれた』ことくらいしかないのだ。なんだか過去の自分が可哀想になってきた……。しかし、漠然としたその感覚は、『愛国』にさらりと絡めとられる。私自身も思いきり絡めとられた一人だ。フリーターだった十年ほど前、何を隠そう、二年ほど右翼団体に入っていたのだから……」
 ここには虐げられた不安定労働者層の人々が時として容易に右翼の陣営に絡め取られてしまう危うさの一端が語られている。実際、彼女が所属した右翼団体の若者のほとんどがフリーターだったという。
 そういえば、ナチスやファシストが台頭し、勢力を拡大する際にも、まさに絡め取り、引き入れ、結集したのは最下層の人々ではなかったか。
 ワーキングプアと呼ばれる無権利で非組織の広範な労働者層の出現は既成の労働運動の沈滞、衰頽を打ち破り、労働運動の新たな再生をもたらす可能性を秘めている。
 しかし、それは労働者の階級的立場からの一貫した働き掛けがなされてこそであって、もしそれがなかったなら、右翼反動派の台頭に豊かな土壌をあたえる危険性も十分あるのだということ――このことを雨宮の本を読んであらためて痛感した次第である。
(東京・M)

コメント
コメント一覧
トラックバック一覧

カテゴリー
書評(4)
文芸(6)
映画(0)
時評(12)
ワーキング・プア(10)
哲学(3)
自然科学(0)
教育(1)
歴史(11)
共産党(2)
民族問題(0)
政治・経済理論(10)
その他の理論(1)
女性解放(2)
エッセイ(2)
労働運動(0)
戦争責任(1)
思想史(2)
評伝(3)
宗教(0)
アピール(2)

月別アーカイブ
2008年05月(5)
2008年04月(6)
2008年03月(3)
2007年12月(1)
2007年11月(1)
2007年09月(2)
2007年08月(6)
2007年07月(25)
2007年06月(16)
2007年05月(3)
2007年04月(3)
2006年12月(1)

ブログ内検索